多情剣客無情剣

多情剣客無情剣(たじょうけんきゃくむじょうけん)は古龍の「小李飛刀(しょうりひとう)シリーズ」の一作目。古龍の最高傑作との呼び声も高く、作家・馳星周も絶賛する。1999年のテレビドラマでは、本作そのものがシリーズ名である小李飛刀と名付けられ、公開当時、最高視聴率35%を記録し、その存在はひとつの伝説と呼ぶに相応しい光芒を放つ不朽の名作である。

あらすじ

諸葛神君(しょかつしんくん)が四大門派を率いて魔刀門の本拠地に攻め寄せた。その胸中には、邪派のせん滅という大義名分の下で、密かに私怨を晴らそうという狙いがあった。魔刀門の長・林過芝(りん・かし)は諸葛神君に討たれ、一族は皆殺しに。かろうじて襲撃を逃れた娘の林詩音(りん・しおん)も、結局は捕らわれてしまうのだった。やがて、武術大会「刀会」を開いた諸葛神君は、勝者に林詩音を与えると宣言する。そこへ進み出た侠客は、遥か東方の地・扶桑からやって来た風変わりな男。自慢の刀で幾人かを血祭りに上げると、林詩音を奪おうとする。その時、何処からか放たれた飛刀が侠客の喉笛を血に染めた。得物の主は「小李飛刀」李尋歓(り・じんかん)―江湖に聞こえた大侠である。彼は諸葛神君を切り伏せると、林詩音を救い出した。その夜、深手を負いながらも李尋歓への復讐を誓う諸葛神君と弟子の百暁生(ひゃく・ぎょうせい)の前に、謎の男が現れ…。


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