天龍八部
天龍八部(てんりゅうはちぶ)は、金庸自信が最も愛するとして名高い傑作。
11世紀末宋代の中国大陸を舞台に、契丹人でありながら漢人として育てられた悲劇の英雄 蕭峯(しょうほう)(丐幇に居た頃は喬峯(きょうほう))、雲南大理国の武芸嫌いながら数々の絶技を身につけてしまう王子 段誉(だんよ)、心ならずも戒律を破ってしまう少林寺の僧 虚竹(ちこく)、古の大燕国の末裔で、一族の悲願である王朝復興を夢見る貴公子 慕容復(ぼよう ふく)の4人の若者を中心に*、親の世代が残した確執に運命を翻弄される若者たちの生き様を描いた群像劇。
* ただし、テレビドラマでは義兄弟の契りを交わす前三者に焦点があてられ、慕容復は主役から外されている。
学問を好み、争いごとを好まない雲南大理の王子段誉は、段家家伝の武術の修得をかたくなに拒んで家出していた。しかし、江湖のいざこざに巻き込まれ、様々な事件や人物と関わっているうち、偶然にも逍遥派の絶技を身につけ、習得を嫌がった家伝の「六脈神剣」までも習得してしまう。
同じ頃、義侠を尊ぶ物乞い集団丐幇は江湖最大の勢力で、その幇主喬峯(後に蕭峯と改める)は、義を重視し腕も立つため丐幇の人々から信頼されていた。しかし、自らも知らされなかったが実は契丹人であった。突如大規模な陰謀と共にその出生の秘密が明かされたことで全てを失うこととなる。
菜園に捨てられた孤児だった少林寺の僧虚竹は、いまだ修行中の坊主。ある時、使いに出されて初めて寺の外に出るが、ひょんな事から心ならずも逍遥派の掌門に指名されてしまい、更にある少女を救ったことから、僧侶として歩むはずだった人生が大きく狂い始める。
宋朝より遡ること数百年前に滅んだ大燕国の末裔たる慕容復は、家伝の独自の武術を身につけた文武両道の貴公子。武林では喬峯(蕭峯)と並び称されるほどの使い手であったが、父親と共に、王朝再興という一族代々の悲願に凝り固まっていた。
4人の話は錯綜し、最初は独立して展開される。しかし、やがて出会い、段誉、蕭峯(喬峯)、虚竹の3人は意気投合し義兄弟の契りを交わすこととなる。一方、慕容復は一族の悲願である王朝の復興に執着して、悪事を積み重ねていく。そんな彼らを操っていたのは過去に秘められた謎であり、一つの出来事によって結びついていくのであった。
* ただし、テレビドラマでは義兄弟の契りを交わす前三者に焦点があてられ、慕容復は主役から外されている。
あらすじ
時は11世紀末、中国を統一した宋は、契丹人の建てた北方の遼や党項(タングート)人の建てた西北の西夏によって、常に国境を脅かされていた。学問を好み、争いごとを好まない雲南大理の王子段誉は、段家家伝の武術の修得をかたくなに拒んで家出していた。しかし、江湖のいざこざに巻き込まれ、様々な事件や人物と関わっているうち、偶然にも逍遥派の絶技を身につけ、習得を嫌がった家伝の「六脈神剣」までも習得してしまう。
同じ頃、義侠を尊ぶ物乞い集団丐幇は江湖最大の勢力で、その幇主喬峯(後に蕭峯と改める)は、義を重視し腕も立つため丐幇の人々から信頼されていた。しかし、自らも知らされなかったが実は契丹人であった。突如大規模な陰謀と共にその出生の秘密が明かされたことで全てを失うこととなる。
菜園に捨てられた孤児だった少林寺の僧虚竹は、いまだ修行中の坊主。ある時、使いに出されて初めて寺の外に出るが、ひょんな事から心ならずも逍遥派の掌門に指名されてしまい、更にある少女を救ったことから、僧侶として歩むはずだった人生が大きく狂い始める。
宋朝より遡ること数百年前に滅んだ大燕国の末裔たる慕容復は、家伝の独自の武術を身につけた文武両道の貴公子。武林では喬峯(蕭峯)と並び称されるほどの使い手であったが、父親と共に、王朝再興という一族代々の悲願に凝り固まっていた。
4人の話は錯綜し、最初は独立して展開される。しかし、やがて出会い、段誉、蕭峯(喬峯)、虚竹の3人は意気投合し義兄弟の契りを交わすこととなる。一方、慕容復は一族の悲願である王朝の復興に執着して、悪事を積み重ねていく。そんな彼らを操っていたのは過去に秘められた謎であり、一つの出来事によって結びついていくのであった。